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中谷 元
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政治が日本復興のためになすべきこと
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政治が日本復興のためになすべきこと
今の日本の政治に必要なことは、小異を捨て、大道につくことです。会期末を迎える今国会での懸案は、がれき処理、原子力災害補償、特例公債発行法など山積しており、特に特例公債は、菅総理大臣の辞任と引き換えに成立させなければならないほど重要です。財政法で禁止されている赤字国債発行のために必要な特例公債法案が成立しなければ、23年度予算は歳入不足で約37兆円もの穴が開くことになります。
この特例公債法案は、予算案とは違い、野党が過半数を握る参院での可決が必要です。わが党では、無駄な歳出を切るため、所得制限のない子ども手当など、民主党のばらまき政策の抜本的な修正を求めていますが、新年度入り後2カ月が経過しても、民主党は決断しておらず、未だ成立しない異常事態が続いています。
明治維新後、西郷隆盛候は、国家にとって必要などんな政策もお金の出し入れを基本とし、「収入の分しか、支出しないこと。」を原則とすべきであって、無理に無理を重ねると、いずれ国の底力が失われてしまうと述べています。国と地方の借金は、今や1000兆円に達そうかとしており、これを返済するためには、毎年10兆円払ったとしても、100年かかります。この莫大な借金を返済するためには、増税するか、スーパーインフレにするか、どちらかです。しかし、インフレは国民の生活を苦しめますし、増税もその実施の仕方に注意しなければなりません。江戸時代末期に、良心ある徴税の役人がこういう問答歌を残しています。
虫よ、虫よ、ごふし草の根をたつな。 絶たば、おのれも、ともに枯れなん
ごふしの草は、稲のことで、根っこまで虫が食べると、草が枯れてしまって、虫も生きていけないということです。税をとりすぎると民間が倒れる。だからそれも難しい。原子力災害の補償問題でも、東京電力への個人責任追及をしすぎると、会社もメインバンクもつぶれてしまい、電力の供給不足や経済の低迷につながっていきます。政府が、企業の存続に無関心で、将来へのエネルギー政策や安定供給の考えがないまま進めば、日本経済は失速してしまいます。政策実現には、様々な考察と未来予測が必要であり、SSP(拙速、先送り、ポピュリズム)は厳に慎むことが大切です。政治が、その使命・良心・魂を失い、独走してしまうと、国家はどんどん衰退し、国民が不幸になるだけです。
一昨年の政権交代以来2年が経過し、再度総理を変えようとするのであれば、今回は、単に民主党だけの代表選挙とするのではなく、この国をどうするのか、財政をどうするのか、復興と社会保障の財源はどう考えるのか、しっかりした考えと道筋を示すべきです。
この10年、自民党政権であっても問題を解決できませんでしたし、民主党政権でも、無理ということは分かっています。ねじれ国会の中、しばらくは解散もなく、民主党の次の政権が続くでしょうが、来年度の予算編成まで、この際、しっかり合意し、お互いが責任をもって、党内調整を進め、断ち切るところは、しっかりと立ち切る覚悟が必要です。谷垣総裁と次の民主党のトップが会談を行い、基本的な事項においては、合意を取りつけ、震災復興や日本の政治経済の運営に当たるべきです。
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