自民党高知県連情報マガジンサイト

自由民主党高知県連合会 中谷 元

自民民主党高知連
最終更新日
2008年10月30日
自民民主党高知連

ホーム > どうながぜよ? > 中谷 元

中谷 元

中谷 元

福田総理が辞任、総裁選挙へ 

安倍総理に続いて、福田総理が辞任した。率直に思うことは、臨時国会を直前にして、いよいよ自分の政治信念と熱意で人に優しい政治、地方、弱者救済、経済総合対策や原油、物価の高騰対策を実現させようと、それに挑む前に自らの信念を貫通することなく退陣することは、誠に残念です。自民党は責任政党であり簡単に政治の責任を放棄すべきではなく、県民の皆さんや党員、自民党を支援していただいている皆さんに、申し訳なく思います。



 しかし、総理大臣という職は、孤独であり、精神的にも大変なものです。私も閣僚を経験しましたが、厳しい政局運営の中で、野党や与党内の公明党、マスコミや国民、地方の厳しい要求を満たすことは並大抵なことではありません。福田総理は、これからの臨時国会での混乱・不測の事態を見通し、国会が始まる前に、局面を打開すること、新しい布陣を作ることが必要だとの判断で辞任すると身を捨てる決断をしました。総理の真面目な人柄らしい、ひとつの考え方ですが、責任与党としては、政治は、いい結果を出さねばなりません。

今、自民党は、結党以来の危機にあります。自民党の原点は、責任政党であることと、国民政党であることでした。この原点に立ち返らないと、自民党の再生はありません。責任政党とは何か、責任政党とは何か、その原点は、「耳障りなことでも、国民に真実を正直に話し、事実に基づいて政策を企画し、実現させ、その責任を取ること」です。国民政党とは何か、その原点は、「幅広い国民に支持されるため、あらゆる地域、立場で活動している人が参加する政党であり、国家がバランスよく発展すること。都市だけが発展することなく、人の痛みがわかるようでな政党」でなければなりません。

今の日本に必要なのは、持続可能な社会への変革であり、財政をしっかりすること、地方の活力を支えること、年金、保険など安心して暮らすことのできる社会保障を維持し、弱い立場に追い込まれた人々にも、国民全体が手を指し伸ばすことのできる日本らしい穏やかな社会です。また、我々の生存に必要な水、エネルギー食料をしっかり日本国内で確保することも必要になっています。本来のすばらしい日本の豊かさとやさしさを次世代に引き継いでいくことこそ自民党がその原点に立ち返り、凛として、堂々たる政治にするよう、私なりに全力を尽くしたいと思います。

 野党の理不尽な抵抗、国会の混乱、政争や権力闘争を国民は望んでいません。一刻も早く、原油の値上がりや景気の停滞を打破するための景気対策のための補正予算を成立させなければなりません。確かに選挙を前に各党は党利党略を考えるものですが、このままの対立は国家にとって不幸です。総裁選挙を通じて、新しい総裁が、与党として大連立や政界再編を真剣に呼びかけ、双方の中から心あるものが犠牲を払って国家のために行動することが必要となっており、今後、お互いにそのための話し合いや行動が必要になっています。

民主党は、自分たちが政権をとらなければ聞く耳は持たないとの態度で、この一年、なんでも反対してきました。政策も、財源の伴わない、耳障りの良い、いい加減なものばかりです。財源なくして、政策なし。負担は後世に先送りする、私は、この姿勢が正しいとは思いません。それは極めて無責任であり、国家国民にとっても不幸なことであるからです。総理が進退を賭けて国民に訴えたことは、現状のままでは、必ず国家が行き詰る、国民が不幸になるということを知らせたかったからです。これは自民党・与党だけではどうしようもできません。民主党が局面を換えるには、ここで、解散総選挙を実施し、政界再編を進めるしかないでしょう。そのためには、双方から捨石となる勢力が出る必要がありますが、総選挙の後のことになるでしょう。
とにかく、今、緊急にやらねばならないことは、臨時国会で補正予算や重要法案を成立させること。景気対策やテロ対策、消費者庁設置法律が成立しない状態が長引けば、日本の社会、経済、外交は、いろんな弊害が出てくるでしょう。ねじれを解消すること、それが遅れれば遅れるほど、日本の力は弱くなってしまうでしょう。経済対策、国際貢献、社会保障の財源、財政再建、地方の再生、全てが待ったなし。今回の福田総理大臣の辞任、総裁選挙を通じて、国民と政治家の英知で国民のためのしっかりした安心基盤を作らねばならないと思っています。

 

臨時国会の課題

1 総合経済対策の決定

現在のわが国は戦後最大の危機に立っている。スタグフレーション(景気後退)というが、石油の高騰、資材、食料品の値上がりによって、企業も生活者も相当厳しい想定以外の異常事態が発生している。そもそもバブル経済の後始末によって、企業のリストラ、収益化により、労働分配率は下がる一方で、企業の内部留保が増え賃金が上がらない状態が続いている。行政や官庁も、厳しい歳出の見直しによって大型の経済対策が打ちにくい状況にある。以前の日本経済なら、従業員と雇用者は終身雇用や社員の福利厚生、生活保障の信頼関係があったが、今は契約社員化が進み、心の通う日本型経営はうすっぺらの契約労働に変わり、労使ともに喜びや価値を見出しにくい、仕事での生きがいを発見できない構造改革が進んでいる。

地方政治も効率化によって、本来地方が持っていた文化や風土を破壊し、大規模店舗に見られるような中心市街地破壊型の競争経済が、地域の味を消し去っている。福田内閣は安心と安全を政治に取り返すべく格差解消の意思を持って政治をしているが、今回の景気対策で物価高、国民の不安解消の経済対策、雇用を支える中小企業対策をしっかりと行う。農業や林業、水産業などの地場産業への支援、地域を支える高齢者医療や介護を補正予算で措置し、少しでも安心感を与えるべく全力をあげる。

政治の基本はまじめさである。まじめに、正直に、こつこつと努力をしている人が報われる社会でなければならない。毎日汗を流し懸命に働いている労働者、経営者が、明日のことや将来を心配することなく生活できる社会でなければならない。

現状は石油や資材、食料品の値上がりによって、生活が厳しい人にとって耐えられないほどの圧迫感がある。今回政府が補正予算を編成したことは、想像以上の物価高によって苦しんでいる人を助けるための補正予算であり、第一弾として、限られた金であるが地味な経済対策である。日本の経済益にしても、戦後一貫して異常なまでの外需依存になりすぎている。中国、韓国、アメリカはこの消費に依存しており、内需が育っていない。経済を国内重視にするためにも、環境など新たな経済起こし、農業などの基盤強化することが大切であり、食料の自給率の向上や森林面積の拡大のための造林予算、水産業の石油高等対策などが目玉である。

政府は、8月29日に国費2兆円による物価高の総合対策を決定。ただし子供や孫に付けを回してはいけないので、赤字国債発行しないこととした。この中の中小企業支援、輸入小麦、値上げ幅の圧縮、高速道路の料金引き下げ、定額減税の実施規模財源(税制の抜本改革を年末に実施の中の先行決定)などは物価高対策であり、生活必需品6%アップしていることによって、所得の低い人ほど生活は大変であり、弱者への支援策である。

ご承知のように、わが国は財源が限られているため、需要を喚起することにより国内の自立経済を高めることが狙いで、定額減税は単年度措置として導入される。総額はこれからであり、歳入と歳出による財源を考えながら合理的に決定することになる。年末の税制の抜本改革の一環として、道路財源、環境税、社会福祉財源とともに大事な論点となっている。


2 消費者庁の設置

消費者庁は消費者の声を吸収できるように新たな官庁を設けるが、政府の総合調整である。食の安全、ギョウザ問題もあるし、何でも競争原理、規制緩和ではいけない現状の中で、国民視線からものの流れを考えなければならない。民主党は消費者権利院なるものを提唱しているが、外だしでは公正取引委員会のように、新たな規制や地域の実情は反映されるものでなくなるであろう。やはり、政府の中で、責任を持って消費者行政を行う官庁が必要である。


3 国際貢献

国際貢献については、アフガンで志の高いNGOの青年が銃撃にあって死亡した。民間で、一人でも世界のために、人類のために行動し、善意を示そうとしたその思いは日本の誇りであり、すばらしい日本人がいたことを決して忘れてはいけないことである。アフガンは、テロや部族抗争で想像以上に危険な状態である。この状態を放置していれば、世界でのテロや無差別犯罪はなくなることはない。欧米諸国や周辺国はアフガニスタンの安定のため、各国で犠牲を払いながらも、その治安、生活支援、民生安定を実施している。各国から要請のあるアフガン国内への自衛隊による陸上支援は、憲法によって、武力行使が禁じられているため、慎重に考えなければならない。この海域では、G8の国々の多くは海上パトロールを実施し、テロ支援国家の密輸、麻薬や武器の接収の実績を上げている。わが国として世界の安全に何かできるか考えてみると、洋上の燃料補給支援しかない。海上阻止活動はイラクの航空自衛隊の支援もそろそろ撤収させないといけない段階であるが、せめてインド洋での燃料補給支援は、憲法上安全が確保される地域での後方支援であり、可能な支援である。これくらいはしていないと国際社会で信用されなくなるし、現実にインド洋やペルシャ湾で、海賊やテロに日本船席の商船、タンカー、漁船が拘束されたとき、どの国が助けてくれるだろうか。日本は、石油の確保は国民生活の生命線であり、原油の90%が中東から、インド洋を経由して輸入されている。この補給支援法は、1年ごとの再延長をするものである、国民の理解が必要だ。最初から3分の2の再議決を行使することは考えないが、与野党による国会での議論は必要である。民主党は、給油は反対といっているが、何か国際社会に日本の姿勢を示さなければならない。そのためには、国民の理解が必要であり、それをわかってもらうため、福田総理は辞任をして、総裁選挙に訴えた。この支援は、今回で、5度目の延長となるが、今までの総括をしっかりして派遣の是非を国民に問いたい。アフガンの状況は悪化している。けしや麻薬の90%がこの地域で栽培され、テロ活動の資金源となっている。国際社会は、この撲滅活動に懸命で、40カ国以上の国々が、この活動のため、アフガン国内に、兵士を派遣している。現在の国際協力だけでは、まだまだ治安が回復できる状況にない。イランやイラク、中央アジア、北朝鮮、ロシアの情勢など、世界の安全保障の問題は、アフガンの治安対策とリンクしているのである。


4 財源の確保  財源なくして、政策なし

経済対策については、来年の予算編成である。社会保障費だけでも自然増が6000億円増える。この財源をどうするか、厳しい財政の節約や無責任なせいちょうの見通しによって他だけを切ることはできない。しかし福祉や医療の現場は大変で、これ以上減額することはできない。われわれの身の回りの社会保障をどうすれば維持できるのか、その財源の問題はできるだけ早く話し合いによって措置しておかねばならない。そうしなければ、そのしわ寄せは地方や弱者のほうに向かい、格差の拡大につながる。規制や措置は悪いことばかりでなく、社会に必要なこと、集団や弱者を保護するために設けられている部分もある。短絡的な思考でなく将来を見通した、子供や孫に託することのできる未来、日本、ふるさとを残すことを考えなくてはいけない。

自民党高知県連情報マガジンサイト